睡蓮の幻
泥の中に根を張って、冷たい水の上に美しい花を咲かせる。その花の名前はナークローゼン(睡蓮)。
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Queen of Chess
偽シナではなく創作。
メロルーシャさんとラヴィエラのお話。
仲良しゆえの丁々発止……になってるといいなあ。
(検閲&許可取得済み)
ちなみに背後はチェスには詳しくありません。

■ ■ ■

Queen of Chess

ハートの女王が好みそうな、真っ赤な薔薇が咲いている。
咲いているっていうより、咲き乱れているって言った方が正しいわね。
真紅の薔薇に囲まれたガゼボに置かれた真鍮のテーブル。
その上には大理石のチェスボード。
それを挟んで向かい合うメロと私。
メロの駒はもちろん黒。これは彼女の拘りだ。
必然的に私の駒は白になる。文句なんてないわ。
私は白が好きだもの。

「あ、待って!今の無し!」
「『今の無し』は無し」

メロはにやにや笑って言った。
無情にも白の女王は黒の兵士に捕まってしまった。
私の切り札、伏兵の女王が。

「陽動作戦はいいけど、」
「?」
「ラヴィ、君さ、伏兵のほうばかり見てるんだもの」

気付いてた?
そう問いかけながら、手の中のクイーンの駒をボードの横に立たせる。
もちろん私は

「嘘!?」

気付いてなかった。
それじゃ、全然陽動になってないじゃない!

「あーあ、指揮官がそれじゃ、めろの王様を獲るのは無理だ」
「うう……折角良い案だと思ったのに……」
「案は良いけど、ラヴィの態度が分かり易すぎるし、女王が目立ちすぎる」
「え、そう?」
「伏兵に選ぶなら、そうだな……」

にやにや笑っていたメロは、ふと真顔になって目線を盤上に落とした。

「今回の場合は、冠かぶった女王より勇敢な騎士の方が良い」
「うーん、でも、女王ってとっても身軽じゃない」

敵が近づいてくる前に先制攻撃を仕掛けて、
ピンチになる前に素早く逃げる。
敵国の王に近づく伏兵には最適だと思うのよ。
……今回は逃げられなかったけど。
そう力説する私に、メロは僅かに微笑んだ。

「ラヴィのそういうところ、嫌いじゃないよ」
「私もメロのこと、嫌いじゃないわ」

『そういうところ』ってどういうところか気になるけど!
そう言葉を続けながら私は笑った。
メロの「嫌いじゃない」は「好き」ってこと。
わかってる。
私の「嫌いじゃない」は「大好き」ってこと。
わかってる?
言葉遊びをしながらゲームは進む。
白の兵士が、黒の騎士をやっつけた。

「やったわ!」
「やるじゃないか、白の指揮官殿」
「ふふん」

調子に乗った私が次の一手を考えようと盤上を眺める。
すると、とんでもないことに気が付いた。
キングの逃げ場がどこにもない。

「あっ!」
「チェックメイト」

白の王様は、黒の兵士に倒された。

「うう、悔しい!陽動に引っかかったわ……!」
「めろは、チェスなら負けないよ」
「メロ!もう一回勝負して!」
「何度でも喜んで。けどさ、ちょっと一休みして紅茶でもどうだい?」
「メロが淹れてくれるの?」
「もちろん。……Noir ou blanc?」
「ん?」

ノワール ウー ブラン?

「黒か白か……つまり、ストレートかミルクティー、どちらが良い?」
「そういうことね!」

どこかの地域では紅茶は『黒いお茶』って表現するらしい。
それにミルクを入れると白くなる。
これも言葉遊びの延長線……いいえ、『延長戦』。
私はストレートティーが飲みたい気分だったけど、
私の口から出た言葉は

「もちろん、白よ!」

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