睡蓮の幻
泥の中に根を張って、冷たい水の上に美しい花を咲かせる。その花の名前はナークローゼン(睡蓮)。
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冬の感傷
(アクスヘイムにクリスマスみたいな祝祭があるという設定。
 各城塞都市にそれぞれクリスマスもどきがあるはず!)

冬のお祭りが近づいてくるこの時期、街中が活気づいている気がするわ。
楽しげで浮かれたムードに包まれてる。
素敵よね。
エルフヘイムではパートナーと平和を祈る日なのね。
エルフじゃない人はパートナーみたいな親しい人……
恋人や友人、家族と過ごすのかしら?

家族のことを考えると少し胸が痛むけど、お祝いイベントは好きだわ。
思い切り楽しまなきゃね!

……家族連れを見かけるとなんだか複雑な気持ちになっちゃうのは
正直なんとかしたいわ。
どうやったら直るのかしら?
……いつか治るのかしら?

【追記に過去話】
■ ■ ■

冬の祝祭まであと一週間。
兄さんと上層に出掛けた。
二人で手を繋いで歩く。
もう子供じゃないんだから恥ずかしいって言ってるのに、
兄さんは「まだ子供じゃないか」って笑って繋いでくる。
『仕事』の時はいつも血に塗れているとは思えないくらい
温かくて優しい兄さんの手が、私の冷たい手をぎゅっと握る。

街中のお店にお祭り用の装飾が施されていてとても綺麗。
街行く人もどことなく幸せそうに見える。

仲良く手を繋ぐ親子連れとすれ違う時、
兄さんの手に力がこもる。
驚いて見上げると、兄さんの冷たい目。
少しも笑ってない、鋭い眼差しで親子連れを見ていた。
同じ場所に居るのに、私達は同じものを見ていない。
心配そうに見上げる私に気付いて、兄さんは笑顔を作った。
やっぱり目は笑ってない。

「ラヴィエラ、何か欲しい物あるか? なんでも買ってやるぞ」
「ううん。ないよ」
「じゃあさ、壊したい物はあるか? なんでも言えよ。叶えてやるから」
「えっ?」
「……冗談だよ。そんな驚いた顔するなよ。単なる冗談なんだからさ」

* * *

私の家族は兄さんだけだった。
兄さんの家族も私だけ。
両親はずっと帰ってこなかった。
子供の頃はいつかまた会えるって信じてたけど、
もう無理だと分かってる。とっくの昔に諦めた。

家族が一緒に過ごす温かい一日。
無邪気に笑って、プレゼントをねだることが許される子は幸せね。
兄さんには許されなかった。
私は兄さんに与えられた。
両親からは一度も貰えなかった。
プレゼント、抱擁、温もり。何も。

いつか。
心から楽しめる日がくるといい。
その時は、兄さんの傍らには優しい恋人が寄り添っていて。
私は二人が一緒にワルツを踊る姿を眺めて微笑むの。
もしかしたら私にも恋人ができてるかもね。
それから、皆でテーブルを囲んでご馳走を食べるのよ。
穏やかに、笑いあって。
いつか、いつか。
許されるなら。

許されなかったとしても。
兄さんは私の幸せを祈ってる。
だから、私は幸せにならなきゃいけない。
私も兄さんの幸せを祈ってる。
だから、兄さんも幸せにならなきゃダメなのよ。
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